同じ想い 違う心
初めてそれを聞いたのは、久しぶりに二人で酒を飲み交わしていた時であった。その日は月の見えない夜で、隠し事を暴露するのにある意味ではうってつけだったのかもしれない。それに加えたいそう酔っていたのか、与一郎の親友は少々据わった目でとんでもない告…
創作戦国,細川忠興,蒲生氏郷,高山右近
知らなかった頃へなんて戻れない
形だけの棄教とはいえ、やはり心苦しい。いくつか身の回りのものを手放さざるを得なかったが、最初に洗礼を受けると決めたときに右近から受け取ったロザリオだけは、何があっても手放す気になれなかった。常に身に着け、自分を導いてくれた大切なものだ。ロザ…
創作戦国,細川忠興,蒲生氏郷,高山右近
例え 赦されなくても
人は罪により生まれ、罪により生き、罪とともに死んでいく。良き行いをすれば天の国に迎え入れられ、悪い行いをすれば地獄が待っているという。子どもの頃から繰り返し聞かされた言葉だ。単純なようでいてその言葉は非常に奥深い。もちろん子どもの頃はそこま…
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鳥籠の秘密
唐突に与一郎に呼ばれて、大した土産物も持たずやってきたが、やはりなんらかの言い訳をつけて断るべきだったかもしれない。呼び出した主人は所用で遅れると向こうの小姓は言っているし、ではまた出直すと言おうとしたら、主人からの言づけでございます、と小…
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鶴の見るもの
与一郎は知っている。すべてではないが、それに近い何かを。彼から届けられたものを全て眺めたところで与一郎は溜息をつくと、舌打ちをして側仕えの若手を追い出した。乾いたはずの体がまた汗をかいている。忌々しげに拭ったが居心地の悪さは拭いきれない。今…
創作戦国,細川忠興,蒲生とら,蒲生氏郷,高山右近