逃がさない
もう何日になるだろう。もう何度抱かれただろう。もう何度絶頂を迎えただろう。今は何時なんだろうか。今は何日なのだろうか。春なのか。夏なのか。秋なのか。冬なのか。もうわからない。「あ、あ…!バージル…っ!体に纏わりつくのは汗や体液だけではない。…
その他
ずっと一緒にいような
「ん…」今日も体が熱い。しばらく経つと自然と治るのだが、なぜかここのところ寝起きが芳しくない。体が火照るように熱いし、心なしか体も痛い。この体で生活し始めてそう長くはないから、こんな日もあるかと思っていたのだが最近になってどうもおかしいと感…
その他
続・手探りの日記
Vをこの部屋に閉じ込めて一ヶ月が経過した。完全に正気を喪いまるで幼児のように振る舞う彼がもはや愛おしい。もう戻れない。彼の世界を壊してしまった。償いがあるとすれば彼を最期まで愛することだろう。ネロは晩秋の空を眺めていた。もうすぐこの辺りも冬…
その他
SUGAR FIX
こんなことになるならさっさとフォルトゥナに帰るべきだったとネロは今更後悔した。ダンテの事務所に滞在し三日経つ。久しぶりなんだからもっとゆっくりしていけとダンテが言うので、まあ叔父と甥の関係なのだしそれくらいはするべきかと思ったのがそもそもの…
その他
初夜失敗
「ネロ…」Vがネロを抱きしめ、その体に手を這わせる。暖かいその手の感覚に心地よさすら感じた。応えるようにネロもその手を伸ばし、Vの体に触れる。ぎこちないそれにVは意味ありげに笑うと、ネロに仰向けに寝るよう目で示す。素直に従うと、ネロの首筋に…
その他
毒のいましめ
「こうしてやろう、お前のためだ」当たり前の顔をしてバージルはVの腕を頭上で縛り上げた。そして露わになった薄い胸と脇腹を眺め満足そうにそう言う。縛り上げると言っても、その縛めに使った拘束具は何気なくキッチンで見つけたサテンの白色のリボンだし、…
その他
Lone Star 1
Ⅴは遠くを眺めるようになった。その目が追うものが何なのかはダンテにはわからないが、多分碌なものではないのではないだろうかとダンテは思う。Ⅴを連れて帰ってからしばらく経つ。窓辺に夏が親しげに近寄ってくるが、それを見下ろすⅤの瞳は冬空のように寒…
その他