細川興秋

滅びゆく者には愚かな言葉

忠興はそれから暫く体調を崩した。もとより体は強くはない。臥せっている彼を心配して何人か見舞いの使者が来たが、会いたくないので帰した。本当に誰にも会いたくなかった。そんな忠興が、会わざるを得なかったのが蒲生氏郷だった。氏郷は自らやってきた。だ…