Hail to a father of divine,To the son the light will shine. 北に向かう雁を見ていた。彼らの終わりを見届けることは叶わない。遠くなる黒い影は空に吸い込まれるように小さくなり、やがて見えなくなった。弟の死というものは、えてしてそういうものだった。彼が死んで一年がたつが、今も彼の真意を全て知ることはない。… 2022-09-23兄弟,徳川家光,徳川忠長,歴史創作
ときには桔梗も踏む 「桔梗か」貴人口から入るなり家光は柱の花に目をやってそう言った。興味があるわけではない。誰にも望まぬ過去があるものだ。家光にだってある。誰にもそれを知らせずにいるだけで、触れられたくない過去など普遍的に存在するではないか。天海はそんな家光の… 2022-09-11COMITIA141,SS,創作戦国,天海僧正,徳川家光,無料配布